éditions azert

ロメールとシャブロルの共著『ヒッチコック』(1957)が刊行されて以来、半世紀余り。商業的娯楽映画として貶められていたアメリカ時代のヒッチコックを敢然と擁護し尽くしたのが、ヌーヴェルヴァーグの二人による「作家主義」的戦略であったが、今となってはむしろイギリス時代の作品がマイナーなのかもしれない。であればこそ、今回はそのイギリス時代から傑作たる2作品を上映し、初期ヒッチコックを(再)発見する機会になればと願う。