アルチバルド・デラクルスの犯罪的人生

La Vida criminal de Archibaldo de la Cruz 1955年(91分)

監督・脚本/ルイス・ブニュエル

製作/アルフォンソ・パティニョ・ゴメス 原作/ロドルフォ・ウシゲリ 脚本/エドゥアルド・ウガルテ 撮影/アグスティン・ヒメネス 音楽/ホルヘ・ペレス

出演/エルネスト・アロンソ ミロスラバ・ステルン リタ・マセド

 アルチバルド(エルネンソ・アロンソ)は、幼年時代、子守りをしてくれていた女性が死ぬところを見てしまう。偶然にも、彼女に市街戦の流れ弾が当たったのだ。その時幼いアルチバルドは、母親からプレゼントされたオルゴールで遊んでいた。数年後、成長した彼は、この死とエロティシズムの重なり合った幼児体験から、女性に異常な殺意を抱くようになる。
 ある時彼の入院中、修道女にこの体験を語っていると、突然剃刀で彼女を殺したい衝動にかられる。抑えきれず剃刀を手にした彼を見て、危険を察した彼女は逃げだそうとするが、非常口を間違えてしまい、六階から落下して死んでしまう。警察はアルチバルドを犯人と思い、取調べを始めた。取調べ室の中では、彼の口から、次々と死んでいった女性たちの話が語られてゆく。
まず最初は街ですれ違った女性だった。次の日、彼女のあとをつけたアルチバルドは、車の故障を口実に彼女を車に誘った。しかし身持ちの悪いその女は、彼が家を去った直後、情夫の手にかかり死んでしまう。
 次の被害者はフィアンセのカルロータ(アリアドナ・ウェルテル)だった。偶然カルロータの浮気現場を見たアルチバルドは、結婚式のあとで彼女を殺害しようと決意する。ところがまたしても、式の最中、恨みを抱いた愛人に撃たれてしまう。思うように殺人が行えない彼は、街の居酒屋で美しいラビニア(ミロスラバ・ステルン)に出会う。そこで今度はラビニアそっくりのマネキン人形を見つけ、身代わりを焼却することで満足するほかなかった。
 すべてを語り終えたアルチバルドは無罪で釈放された。悪夢から解放されたかのようにオルゴールを湖に捨てた彼は、ラビニアと腕を取り合い去っていくのだった。