クリス・フジワラの「映画表現論」 現代映画とはなにか?
シネマ/イリュージョン/信仰 東南アジア南アジアからの三本の映画

2016年7月30日(土)・8月20日(土)・9月10日(土)
会場:アテネ・フランセ文化センター

「現代映画とは何か」―この大きな問題を、国際映画批評家連盟Webマガジン編集長で、前エジンバラ映画祭アーティスティック・ディレクターのクリス・フジワラ氏が選定した映画の上映と講義を通して考える。

この連続講義は新シリーズでも、現代映画を定義づける戦略と主題の探求を継続する。今回は人々の人生に意味と価値を付与する構造を切り取り問いかける映画の役割の実例となる三作品を検証する。

クリス・フジワラ(前エジンバラ映画祭アーティスティック・ディレクター/映画批評家)

■スケジュール

7月30日(土)

17:00 『マナカマナ 雲上の巡礼』(118分)+講義

8月20日(土)

17:00 『アイス・ポイズン』(95分)+講義

9月10日(土)

17:00 『不思議なルーカス』(83分)+講義

※いずれも講義はクリス・フジワラ氏、通訳は藤原敏史氏(映画監督)。

■上映作品

マナカマナ 雲上の巡礼

マナカマナ 雲上の巡礼
Manakamana
2013年 118分 ネパール/アメリカ

監督:ステファニー・スプレイ、パチョ・ヴェレズ

この豊かな細部の描写に満ちたエレガントな映画は、ネパールの山中にある寺院に往復するケーブルカーとその乗客たちを見せる。『マナカマナ』は見事な観察描写であると同時に映画と他者との出会いについての奥深い実験である。『リヴァイアサン』『鉄道』で知られるハーバード大学 感覚民族誌学ラボの代表作のひとつ。

アイス・ポイズン

アイス・ポイズン
冰毒/Ice Poison
2014年 95分 ミャンマー/台湾

監督:趙徳胤(ミディ・ジー)

中国へ見合い結婚で嫁に行っていた女性が、年老いた祖父の看病のため故郷のミャンマーの村に戻ってくる。中国には戻らないと決意した女は、麻薬密売人として働くため、無邪気なタクシー運転手を共犯者になるよう説き伏せる。監督のミディ・ジーは抑制された、簡素で、ダイナミックな視覚スタイルを用いてミャンマーの若い世代を直撃する経済的/倫理的な危機を論ずる。

不思議なルーカス

不思議なルーカス
Lukas the Strange
2013年 83分 フィリピン

監督:ジョン・トレス

13歳のルーカスは夢のお告げで父がフィリピンの民間伝承にある半馬半人の生き物ティクバラングだと知る。父親は行方のわからない旅に出てしまい、ルーカスは自分が何者なのかというミステリーを一人で探求することになる。その頃、彼の住む小さな町に映画の撮影隊がやって来て、大騒ぎになる。この遊び心に満ちた複雑な映画は、情報と権力を運ぶ道具としての映画の役割を探求する。


■全作品日本語字幕付
■全作品デジタル上映

■料金
一般=1800円(3回券=5000円
アテネ・フランセ文化センター会員=1500円

チラシのダウンロードはこちら

現代映画とはなにか?

■会場・お問い合せ

アテネ・フランセ文化センター
千代田区神田駿河台2-11
アテネ・フランセ4F
JR 御茶ノ水・水道橋駅より徒歩7分
03-3291-4339

■主催
アテネ・フランセ文化センター

■共催
映画美学校

■協力
Chris FUJIWARA + Toshi FUJIWARA
東風