Im Apparat 現代ドイツ映画作家シリーズ
アレクサンダー・クルーゲ Alexander Kluge
近年の劇場映画の上映とトーク

2023年5月13日(土)
会場:アテネ・フランセ文化センター

ハッピー・ラメント

ハッピー・ラメント

ハッピー・ラメント

ニュー・ジャーマン・シネマの代表的な映画作家であり、現在も精力的に新作を発表し続けるアレクサンダー・クルーゲ監督の日本未公開作を上映し、監督にオンラインでご登壇いただいてトークを実施します。
本企画は慶應大学アンドレアス・ベッカー氏によるドイツの様々なアーティストや研究者を招いてのトーク〈Im Apparat〉シリーズの一環としてDAADの助成を受けて開催するものでもあります。

■上映スケジュール
※チケットは上映開始の20分前から、当日上映分を販売します。

5月13日(土)

15:00 『ハッピー・ラメント』(93分)
16:50 オンライントーク:アレクサンダー・クルーゲ(映画監督)
司会:アンドレアス・ベッカー(慶應義塾大学准教授)
進行・通訳:渋谷哲也(ドイツ映画研究者、日本大学文理学部教授)

■上映作品

ハッピー・ラメント

ハッピー・ラメント
Happy Lamento
2018年/93分/DCP/日本語字幕
監督・脚本:アレクサンダー・クルーゲ
共同監督・脚本:ケヴィン・デ・ラ・クルス
撮影:トーマス・ヴィルケ アルベルト・バンツォン トーマス・マオホ
音楽:ケヴィン・デ・ラ・クルス ジュゼッペ・ヴェルディ J・S・バッハ
出演:ヘルゲ・シュナイダー ハイナー・ミュラー ペーター・ベーリング 他

1980年代後半からテレビ番組やビデオ作品を発表し続けていたクルーゲが久々に劇場映画に復帰した第一作。これまでの映画同様にモンタージュを駆使して思索的な実験映画に仕上げられている。共同監督ケヴィンは73年生まれフィリピンの監督で、彼の劇映画が本作の多くの部分に取り入れられた。本作の重要なモチーフとして様々な歌手によって歌われる『ブルー・ムーン』が登場する。またG20におけるトランプ大統領の映像や、ペーター・ベーリングによるフェイク・インタビューなど諧謔的なメディア演出も健在である。


■監督紹介

アレクサンダー・クルーゲ
アレクサンダー・クルーゲ監督(写真右)
ケヴィン・デ・ラ・クルス監督(写真左)

アレクサンダー・クルーゲ
Alexander Kluge


1932年ドイツ・ハルバ―シュタット生まれ。第二次大戦の大空襲を生き延び、大学で法学・歴史学・教会音楽を学ぶ。弁護士となり、作家活動を始める。フランクフルト学派と一員としてアドルノの仲介でフリッツ・ラング監督『大いなる神秘』の撮影に加わる。60年、ペーター・シャモニと短編『石の獣性』を共同監督。62年「オーバーハウゼン宣言」の起草者となる。新しいドイツ映画の基盤を作るため、公的映画助成や映画高等教育機関の開設を主導した。66年、初長編『昨日からの別れ』でヴェネツィア映画祭銀獅子賞、続く長編第二作『サーカス小屋の芸人たち 処置なし』で同映画祭金獅子賞を受賞。78年様々な監督たちに呼びかけてオムニバス『秋のドイツ』を制作した。
映画理論家として「映画とユートピア」(64年)、「言葉と映像」(共著、65年)などを発表。また、小説家として「履歴書」でベルリン芸術賞を受賞。72年には、社会思想家としての主著「公共性と経験」(共著)を発表。
1987年には自身のテレビチャンネルを保有し、数々の文化番組を発信した。友人の劇作家ハイナー・ミュラーをはじめ様々な芸術家や文化人のインタビューを行っている。
近年は再び劇場映画製作を再開し、ケヴィン・デ・ラ・クルス監督と共作で『ハッピー・ラメント』(2018)、『オルフェア』(2020)を発表している。2023年現在最新作の完成に向けて作業中である。


■料金

一般=1000円
学生/シニア/アテネ・フランセ文化センター会員=800円

■お問い合わせ・会場

アテネ・フランセ文化センター
東京都千代田区神田駿河台2-11
アテネ・フランセ4F
JR 御茶ノ水・水道橋駅より徒歩7分
03-3291-4339(13:00-20:00)
infor@athenee.net

■企画立案

アンドレアス・ベッカー(慶應義塾大学准教授)

■主催

アテネ・フランセ文化センター


映画美学校

■助成

DAAD(ドイツ学術交流会)

■協力

慶應義塾大学文学部ドイツ文学科
渋谷哲也(ドイツ映画研究者、日本大学文理学部教授)

Im Apparat