マイナードイツ映画(発掘)講座
第1回:『私を忘れないで』

2016年4月16日(土)
会場:アテネ・フランセ文化センター

日本での興行や映画祭または特集上映の行われる可能性は極めて低いドイツ映画を日本語字幕付きで上映し、渋谷哲也氏が解説する連続講義。記念すべき第1回は、ダーフィット・ジーヴェキングがアルツハイマーを患った自らの母の体当たり介護をユーモア満載で綴ったドキュメンタリー『私を忘れないで』を上映し、解説します。

この映画を初めて観たのは3年前のドイツ滞在中でした。アルツハイマーの母を介護するドキュメンタリーだと知り、ベルリン映画祭の開催中にもかかわらず上映劇場に出かけました。100人弱の小さな劇場に観客は10人程度、でも映画が始まった途端にその面白さに釘付けでした。結局その年ベルリンで観た映画の中でダントツのお気に入り作となりました。昨今認知症を扱う映画は多くなってきましたが、テーマの重さゆえに生真面目さや深刻さがどうしても前面に出ます。その偏見を見事に跳び越えて軽やかに感動をもたらしてくれるのがこの映画です。本作を字幕付き上映する機会をずっと探してきました。このとっておきの一本でドイツ映画発掘シリーズの幕を明けたいと思います。

渋谷哲也(ドイツ映画研究者)

■上映スケジュール

4月16日(土)

17:00 上映『私を忘れないで』(88分)
18:30 講義

■上映作品

私を忘れないで

私を忘れないで
Vergiss mein nicht
2012年(88分)

監督:ダーフィット・ジーヴェキング

アルツハイマーと診断された母グレーテルは父マルテと二人暮らし。実家に帰省したダーフィットは休暇へ行く父親の代わりに母親の面倒を見ることに。スイスで政治運動に傾倒していた彼女の過去や故郷への訪問など、母親の人生を振り返りつつ、家族の在り方そして戦後ドイツの社会状況も浮き彫りにしてゆく。愛と笑いに満ちた感動の介護ドキュメンタリー。ロカルノ映画祭をはじめ、多くの映画祭で上映された。


■入れ替えなし
■上映作品は日本語字幕付き

■料金

一般=1500円
アテネ・フランセ文化センター会員/学生/シニア=1300円


チラシのダウンロードはこちら

マイナードイツ映画(発掘)講座 第1回『私を忘れないで』

■会場&お問い合わせ

アテネ・フランセ文化センター
東京都千代田区神田駿河台2-11
アテネ・フランセ4F
TEL. 03-3291-4339

■主催

アテネ・フランセ文化センター