クリスティアン・ペッツォルト:幻影三部作
Christian Petzold:Gespenster-Trilogie

2014年4月9日(水)-4月11日(金)(3日間)
会場:ドイツ文化会館ホール(青山)

治安

幻影

イェラ

2000年代に台頭した「ベルリン派」の中心人物にして現代ドイツ映画を代表する映画作家クリスティアン・ペッツォルト。そのフィルモグラフィーの中核を成す「幻影三部作」を特別上映します。

私は愛が生まれるところを映画に撮りたい。ありさまではなく抵抗をだ。「ああ、二人は愛しあってる」といった愛のシーンは我慢ならない。誰もが愛はこの世で最も美しいと装っている。だが、それには抵抗が含まれていて、誰も自ら恋におちようとはしない。なぜなら、それがどんな問題を引き起こし、安定がどう奪われることになるか分っているからだ。そんな引き裂かれた状態を撮るのが面白いと思う。

クリスティアン・ペッツォルト(映画作家)

■上映スケジュール(各日15:30から当日分の整理券を配布します)

4月9日(水)

16:50 「治安」(106分)
19:00 「幻影」(85分)

4月10日(木)

17:00 「イェラ」(89分)
19:00 「治安」(106分)

4月11日(金)

17:00 「幻影」(85分)
19:00 「イェラ」(89分)

■上映作品

治安

治安 Die innere Sicherheit
2000年(106分)※デジタル上映

監督:クリスティアン・ペッツォルト
脚本:クリスティアン・ペッツォルト、ハルーン・ファロッキ
撮影:ハンス・フロム
出演:ユーリア・フンマー、リッチー・ミュラー、バルバラ・アウアー

かつて過激な政治活動に身を投じ、今なお逃亡生活を余儀なくされているクララとハンス、そして逃亡中に生まれた二人の15歳の娘ジャンヌ。世界のどこにも居場所がない親子の孤独を描いたペッツォルトの商業映画第一作。デビュー間もないユーリア・フンマーが鮮烈な印象を残す。

幻影

幻影 Gespenster
2005(85分)※デジタル上映

監督:クリスティアン・ペッツォルト
脚本:クリスティアン・ペッツォルト、ハルーン・ファロッキ
撮影:ハンス・フロム
出演:ユーリア・フンマー、ザビーネ・ティモテオ、マリアンヌ・バスレール

誘拐された娘を探しにベルリンにやってきたフランソワーズ。ベルリンの福祉施設で暮らす孤児のニナは、年長の少女トニによって外の世界へ導かれる。フランソワーズは偶然出会ったニナに娘の幻影を見る。まるで亡霊のように世界をさまよう人物を描いた「幻影三部作」の第二作。

イェラ

イェラ Yella
2007年(89分)※デジタル上映

監督:クリスティアン・ペッツォルト
脚本:クリスティアン・ペッツォルト
撮影:ハンス・フロム
出演:ニーナ・ホス、デヴィット・シュトリーゾフ、ヒンネルク・シューマン

仕事を求めて旧東独のヴィッテンベルゲを発ったイェラは、ハノーファーでベンチャーキャピタリストのフィリップと出会う。イェラはフィリップのパートナーとなり、彼との将来に希望を見出すが、元夫の存在に悩まされる。ニーナ・ホスは本作でベルリン映画祭主演女優賞を受賞。


■監督略歴

クリスティアン・ペッツォルト

クリスティアン・ペッツォルト
Christian Petzold


1960年、ヒルデン生まれ。ベルリン自由大学でドイツ語と演劇を学んだ後、ベルリン・ドイツ映画テレビアカデミーに学び、ハルーン・ファロッキやハルトムート・ビトムスキーらの助監督を務める。テレビ映画の演出を手掛けた後、商業映画第一作『治安』(2000)を監督。『治安』はドイツ本国で10万人の観客を動員。 ドイツ映画賞最優秀賞を受賞し、一躍ドイツを代表する映画作家の一人となる。その後、『治安』と「幻影三部作」を構成する『幻影』(2005)『イェラ』(2007)等を発表。新しいドイツ映画を象徴する「ベルリン派」の中心的作家として、国際的な注目を集める。現時点での最新作『東ベルリンから来た女』(2012)は日本でも劇場公開された。現在は、ニーナ・ホス主演『Phoenix』を制作中。



■日本語字幕付き
■各回入れ替え制

■料金

一般=800円
ドイツ文化センタードイツ語講座受講生・アテネ・フランセ文化センター会員=600円

■お問い合わせ

アテネ・フランセ文化センター
03-3291-4339(13:00-20:00)

■会場

ドイツ文化会館ホール
地下鉄 青山一丁駅より徒歩7分
東京都港区赤坂7-5-56
TEL. 03-3584-3201

■主催

アテネ・フランセ文化センター
東京ドイツ文化センター
東京ドイツ文化センター