田園詩

პასტორალი 1975年(98分)

監督・脚本/オタール・イオセリアーニ

脚本/レゾ・イナニシヴィリ オタール・メフリシヴィリ  撮影/アベサロム・マイスラーゼ

出演/ナナ・イオセリアーニ(エドゥキ) ヌクリ・ダヴィタシヴィリ(チェリスト)

ゲオルギア(グルジア)の、とあるのどかな農村。そこに新曲を練習するため、トビリシから音楽家たちの一行が訪れる。村人たちは子供から大人まで興味津々で、あれこれと音楽家たちに接触してくる。音楽家たちはコルホーズ(集団農場)の運転手の家に泊まり、その娘エドゥキの世話を受ける。エドゥキは楽団の青年チェリストに恋をし、村の宴会への出席をめぐって楽団のリーダーと団員たちの間に仲違いが起こったり、隣家との間のもめごとや夫婦喧嘩が起こったりしながら、夏は終わりに近づき、楽団が都会に戻る日がやってくる。物語的なドラマトゥルギーによらず、人情にあふれるいかにもありふれた田園の生活が、アベサロム・マイスラーゼのキャメラによるドキュメンタリー的正確さと詩情を兼ね備えた映像で淡々と綴られてゆく。