トーマス・アルスラン監督特集
Thomas Arslan - Retrospektive

2012年3月6日(火)—3月10日(土)(5日間)

「イン・ザ・シャドウズ」
(c) Schramm Film

「売人」

「晴れた日」

現代ドイツ映画の旗手トーマス・アルスラン監督の来日と特集が決定! 国内初上映となる「イン・ザ・シャドウズ」を含む、監督自身のルーツとベルリンに向き合った6作品を上映します。

トーマス・アルスランは現代におけるインディペンデント映画の旗手の一人である。映像の重視と俳優のミニマルな演技を特徴とし、記録とフィクションの境界を軽やかに越える独自のスタイルで珠玉の作品を発表している。
アルスランはベルリンの記録者としても注目に値する。分断の歴史を被った都市の寂しげな相貌を収めた初期短編に始まり、この都市に生活する若者のナチュラルなまなざしを刻印した3部作を経て、21世紀における眩いばかりのメトロポールへの変化を捉えた新作まで、場所に対するアルスランの感覚の鋭さは際立っている。だが彼の映画の指し示す地平はもっと自由で幅広い。もはやトルコ系移民2世や「ベルリン派」というレッテルに囚われることなく、ヴェンダースやファスビンダーらニュージャーマンシネマ世代のインパクトを引き受けた世界市民としての映画作家に属しているといっても過言ではない。最新作ではついにヨーロッパを離れ、アメリカ大陸を旅する移民たちを描く作品に挑む。今回の回顧上映ではグローバルな映画作家としてのアルスランに出会ってほしい。
渋谷哲也(ドイツ映画研究者)

上映作品の解説はこちら

■上映スケジュール

3月6日(火)
17:00-「イン・ザ・シャドウズ」(85分)
19:00-「兄弟」(82分)

3月7日(水)
17:20-「売人」(72分)
19:00-「晴れた日」(74分)
 ※上映前に渋谷哲也氏による解説あり。

3月8日(木)
16:40-「周縁で」+「彼方より」(計113分)
19:00-「イン・ザ・シャドウズ」(85分)

3月9日(金)
17:10-「兄弟」(82分)
19:00-「売人」(72分)

3月10日(土)
13:50-「晴れた日」(74分)
15:30-「周縁で」+「彼方より」(計113分)
18:00-「イン・ザ・シャドウズ」(85分)
 ※上映後にトーマス・アルスラン監督によるトークあり。

トーマス・アルスラン

トーマス・アルスラン Thomas Arslan

1962年、ブラウンシュヴァイク(ドイツ)生まれ。小学校時代の4年間をアンカラ(トルコ)で過ごした後、ドイツに戻る。86年にベルリンの映画テレビアカデミーに入学し、92年より映画監督・脚本家として活動。アカデミーの同窓生クリスティアン・ペッツォルトらと作風が類似していたため「ベルリン派」と称された。代表作はトルコ系移民2世の若者を取り上げた3部作『兄弟』『売人』『晴れた日』。ドキュメンタリー『彼方より』でトルコにカメラを向けた後、2006年の『休暇』からトルコとは関連のない映画製作を行っている。現在、北米のドイツ系移民の男たちが金鉱を目指して旅した実話に基づく最新作『黄金』(仮題)を準備中。

トーマス・アルスラン監督来日記念
「休暇」特別上映

トーマス・アルスランはベルリンを撮り続ける映画作家である。だがこの映画は都会の雑踏を遠く離れ、森の中の家で夏の休暇を過ごす家族の物語である。ベルリンは登場人物が置いてきた日常の中にある。エリック・ロメールの映画なら恋愛ゲームが始まりそうな舞台設定だが、展開するのはより硬質な家族劇だ。冒頭から小津安二郎が想起されるに違いない。両親が都会の子供たちを訪ねるのでなく、子供が田舎の両親を訪ねたら? 美しい自然と家族の葛藤が静かな対位法を奏でる。ドイツ映画という枠を超えた普遍的な傑作だーー渋谷哲也(ドイツ映画研究者)

休暇

■上映プログラム Programm
3月12日(月)Mo. 12. 3.
19:00-上映
「休暇」Ferien
2007年/91分/DVCAM/日本語字幕付き
監督・脚本:トーマス・アルスラン
撮影:ミヒャエル・ヴィースヴェック
出演:アンゲラ・ヴィンクラー、カロリーネ・アイヒホルン、ウーヴェ・ボーム
ベルリンの郊外ウッカーマルク。森に囲まれた閑静な家にアンナは夫と息子と暮らしている。ある夏の日、アンナの前夫との間の娘ラウラが恋人と子どもと共に休暇に訪れる。またアンナの母親も重病のためアンナの家で介護を受ける。そこに外国暮らしの次女ゾフィも戻って来る。これまでバラバラだった家族が集い、ぶつかり合い、お互いの関係が見つめ直される。ある者は去り、ある者は残り、夏は終わってゆく。

※上映後に、トーマス・アルスラン監督によるトークあり。

■料金 Unkostenbeitrag:
一般=1000円 Yen 1000
※アテネ・フランセ文化センター会員=800円
※「トーマス・アルスラン監督特集」(アテネ・フランセ文化センター)の回数券もご使用いただけます。

■会場 Ort:
ドイツ文化会館ホール Goethe-Institut Tokyo
東京都港区赤坂7-5-56 ドイツ文化会館内
※地下鉄「青山一丁目」駅A4出口より赤坂郵便局方面へ徒歩5分・草月会館裏

■主催 Veranstalter: アテネ・フランセ文化センター
■協力 Unterstützung: 東京ドイツ文化センター
■助成:科学技術研究費補助金 基盤研究(c)21520154

■お問い合わせ Auskünfte
アテネ・フランセ文化センター
TEL. 03-3291-4339(13:00-20:00)



■全作品日本語字幕付き
■各回入れ替え制

■料金

一般=1回券1000円/3回券2700円
アテネ・フランセ文化センター会員=800円

※アテネ・フランセ文化センター会員入会をご希望の方は登録が必要になります(当日入会可)
登録料:一般1500円/アテネ・フランセ学生1000円(約1年間有効)

■会場&お問い合せ

アテネ・フランセ文化センター
地図
東京都千代田区神田駿河台2-11 
アテネ・フランセ4F
03-3291-4339(13:00-20:00)

■主催

アテネ・フランセ文化センター

■企画協力

渋谷哲也(東京国際大学)
助成 科学技術研究費補助金 基盤研究(c)21520154

開催決定

第13回映像ゼミナール2012特別版早春
トーマス・アルスランと映画を語る
Film-Diskussion mit Thomas Arslan

3月13日(火)
14時30分-17時30分
(開場14時15分)
上智大学中央図書館8F L821教室

詳細は
上智大学ヨーロッパ研究所
をご覧ください