怒りの河

Bend of the River 1952年(91分)

監督/アンソニー・マン

プロデューサー/アーロン・ローゼンバーグ 脚本/ボーデン・チェイス 撮影/アーヴィング・グラスバーグ 原作/ビル・ガリック 音楽/ハンス・J・サルタア

出演/ジェームズ・スチュワート(グリン・マクリントック) ロリー・ネルソン(ヘンドリックス)  ジュリー・アダムス(ローラ) ロック・ハドソン(トレイ・ウィルソン)

(あらすじ)
 女子供もいる幌馬車の一行がオレゴンへ向かっている。グリン・マクリントックはその昔ミズリー州では名の知れた、銃の腕もたつ無法者であったが、今はこのような開拓者たちの、善き道案内人となっている。一行の隊長ジェレミーやその娘である美しいローラと冗談を言い合い、旅は順調に進んでいた。グリンは途中で、首吊りにかけられそうになっている、無法者のエマーソン・コールを助ける。無法者ではあるが、根はいい奴だと感じたグリンは、エマーソンを一行に加え旅をすることにする。その後一行はインディアンの襲撃に合うが、グリンとエマーソンの活躍により難を逃れる。しかし、ローラが負傷してしまう。
 一行はオレゴン州の移住地区ポートランドに到着し、まずは一息つく。そしてそこから、比較的至近の地区を開拓するため再び旅立つが、負傷しているローラは町医者の勧めで、しばらく町に残ることになる。一方エマーソンも、町の顔役ヘンドリックスに、イカサマ賭博を見抜く腕と度胸を買われ、彼が経営する賭場に居着くことになった。
 一行にとって初めての冬が訪れようとしていた。しかし、ヘンドリックスと契約したはずの家畜や食料が届かない。不審に思ったジェレミーとグリンは、ポートランドにむかった。しかし2人の目の前には、変わり果てた町の姿があった。ゴールドラッシュのために、町は大変な熱気につつまれ、周りには一獲千金を夢見ているゴロツキどもで、溢れていた。その中で2人は、食料が砂金堀の男たちに高値で分けられていた事実を知る。怒ったグレンは、ヘンドリックスの出納係に交渉するが、らちが明かない。こうなれば腕づくとばかりに、エマーソンやローラの妹の恋人であるトレイも加え、ヘンドリックス一家の無頼漢たちをけちらし、食料を輸送船ごと奪い返すことに成功する。しかし、この食料を砂金堀の集落に売れば、大金が手に入ることを知ったエマーソンは、人夫たちと共謀してグリンを丸腰にしてまんまと食料をせしめ、その上ローラを連れ去ってしまう。
 グリンは執拗に彼らを追った。そしてついに、不安に苛まれるエマーソンらの前に現れる。河の中で熾烈な死闘が繰り広げられ、とうとうグリンの手によって、エマーソンは川底へと沈んでいった。そこへジェレミたちが到着する。救い出されたローラと、無事取り戻した食料と共に、一行は自分たちの土地へと帰っていくのだった。