連続講座「映画以内、映画以後、映画辺境」第四期
「ブレッソンの〈モデル〉は、デジタル映画にアニマをもたらすか?」

2016年10月15日(土)
会場:アテネ・フランセ文化センター

渋谷アップリンクで行っていた連続講座「映画以前、映画以後、映画辺境」の第四期。ロベール・ブレッソンの『ラルジャン』を上映し、「映画」とイメージの現在を考える。

ブレッソンはカメラによって捉えたイメージを「平らに」する。例えば彼は俳優から演技を、役柄をはぎ取って「モデル」に変貌させる。表面のみの存在と化した「モデル」。可塑的なイメージであるそれは、(論争的に言えば)映像の全てがアニメーションと化してしまった現在における表層的なイメージのあり方と近いように見える。しかし彼は決定的に相違する。彼のイメージが「映画」になるのは、ではどのような理路を通ってなのか。ブレッソンのイメージを通して、「映画」とイメージの現在を考察する。

■スケジュール

10月15日(土)

17:00 上映『ラルジャン』(85分)
18:35 トーク:吉田広明(映画批評)+七里圭(映画監督)

■上映作品

ラルジャン

ラルジャン
L'argent
1983年/85分/35㎜

監督:ロベール・ブレッソン
撮影:エマニュエル・マシュエル パスクァリーノ・デ・サンティス

偶然手にした贋札をきっか けに人生を転落していくある青年の悲 劇。トルストイの中編小説を大胆に翻案し、人々の自覚なき悪意の連鎖 が青年を追いつめていく様が、徹底的に抑制された映像によって生々しくと らえられる。ブレッソンの遺作にして最高傑作。


■日本語字幕付
■入替なし

■料金
一般=1500円
アテネ・フランセ文化センター会員/学生/シニア=1200円

■会場・お問い合せ

アテネ・フランセ文化センター
千代田区神田駿河台2-11
アテネ・フランセ4F
JR 御茶ノ水・水道橋駅より徒歩7分
03-3291-4339

■主催
アテネ・フランセ文化センター
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