マルグリット・デュラス Marguerite Duras


1914年、当時フランスの植民地だったベトナム、サイゴン生。7歳で父を亡くす。母は教員。海に浸かる不毛の土地を買わされた母の狂気、暴力的な長兄への怯えと次兄への憧れ、若い男を自殺に至らしめた行政官夫人など、植民地での少女時代の出来事は何度も変奏されながら後の作品の題材となる。43年『あつかましき人々』が処女出版、58年『ヒロシマモナムール(二十四時間の情事)』のシナリオで初めて映画制作に関わる。愛と死を主題とした作品群は、小説、演劇、映画を媒体とするが、とりわけ、誰のものともつかない曖昧な声による断片的な出来事の記述を主体とした書法に移行した64年の『ロル・V・シュタインの歓喜』以降、小説と映画の関係は密接なものとなる。対独レジスタンス(同志だった最初の夫はダッハウに送られる)、共産党(後に脱党)、68年五月革命に関与。96年死去。


過去の上映作品

ナタリー・グランジェ(女の館) Nathalie Granger 1972
インディア・ソング India Song 1974
ヴェネツィア時代の彼女の名前
  Son Nom de Venise dans Calcutta Désert
 1976
トラック Le Camion 1977
セザレ Césarée 1979
陰画の手 Les Mains Négatives 1979
オーレリア・シュタイネル メルボルン
  Aurélia Steiner (Melbourne)
 1979
オーレリア・シュタイネル ヴァンクーヴァー
  Aurélia Steine r(Vancouver)
 1979
マルグリット・デュラスのアガタ Agatha et les lectures illimitées 1981