エルサレムの家

A House in Jerusalem 1998年(89分)

監督/アモス・ギタイ

撮影/ヌリット・アヴィヴ

ドルドルヴェドルシェヴと名づけられた東エルサレムの小さな通り。前世紀末にドイツ人のテンプル修道会員が建てた家に1948年まではアラブ人が住み、イスラエル建国時にアラブ人一家が避難したために「地主不在不動産」として没収された家に、現在はさまざまな出自を持つユダヤ人が居を構えている。長編デビュー作の『家』で撮影したこの場所を再訪したギタイは、考古学的な記憶の戦場であるエルサレムの姿を容赦なく暴き出している。